捻り
薄く閉ざした視線の先、覗き込んだ隙間の奥に漂うのは、上手く言葉にならない"始まりの余韻"めいたもの。
覗けば覗く程に、近づく感覚はあるけど、
捉えようと思えば思う程に、心の中を見透かされていくような怖い感じもあり、
ボンヤリ、グルグル渦巻くものには、ほんの一滴、雫が加わるだけでも、その色や形や勢いは、瞬く間に変化をする。
恐らく、このままだと繋がらなくなるし、もっともっと濁った色になって、混ざってもいくのだろう。
赤に白を足したらピンク色。
青と黄色を混ぜたら緑色で、
ピンクと緑を混ぜたら・・
今度は何色になる??
例え、導き、導かれ、
そして手繰り寄せ、
ある程度、探し求めるものの、近い所までは迫る事が出来たとしても、
まるで、その場凌ぎの偽りを重ねるかのように、
次から次へと手元の色を継ぎ足しながら、結局その開きかけた視界を、自ら余計な理由や理屈で、グチャグチャ塗り潰してしまう事が続くのならば、
実際その始まりの余韻から、何かは中々始まらないし、そして展開していく事も難しい事になる。
別に怠けているわけでも、
避けているわけでもないが、
今、苦し紛れに誤魔化そうとしているものは何なのか?
手放せない怖さに、
自己都合な焦り、
あるいは予見できてしまう未来や、
それとも、やっぱり何か思い出してしまうもの?
ひとまずなんとか形にして、またその形を頼りにし、実は何も無くないで、救われてきた気持ちも、そこには沢山あるけど、
でも、今はどちらかと言えば、とにかく形を絞り出さなきゃに執われはじめ、心の動きもひとまず所か、大きく、捻って捻ってばかりの方に、偏り過ぎているのかもしれない。
因みに、そんな傾き続ける自分の軸となり、また土台となっていくのは、いつでも、"緊張"やその裏側にある"弛緩"とのバランス感覚の中で、段階的に積み重ねられ、そして規則的に保たれていくもの。
もし、捻って、捻って、吐き出して、まるで一瞬の束の間以上に、いつまでも、いつまでも息が止まる程の、苦しい"嫌な緊張感"が続いていくのであれば、
捻って捻ってばかりに陥る、そんな今だからこそ、
今度は、どうその捻りを解いて、解放していくのか、その反対側の部分を、次の新たな段階の学びとして、もう一つ積み重ねてみよう。
その気づきとなる転換点は、
喜怒哀楽、何らかの感情なのかもしれないし、
または、痛み(dukka)のような感覚として突然訪れるのかもしれないし、
奥には、大切な思いが、繊細に繊細に折り重なっているからこそ、
それは、自分にとって、望ましいものや、望ましくないもの、または見上げる上や、俯く下等、いつ、どこから、どんな形や響きで訪れるのかも、要領よく簡単には分かってこない。
でも、まるで吸って吐いての呼吸が、ただ自然と繰り返されていくように、
お互いがお互いを呼び込む流れの中で、一つに繋がっている(yuj)ような意識を持ち、これからも正直に(Satya)、そして自らの役割として、その目の前の課題と向き合い続けていく事が出来るのならば、
それらは、
決して恐れたり、焦る必要の無い事として、
また、あれでもない、これでもないと、
翻弄されてしまう事もなければ、
何もしないとか、
何も分からないに逃げそうになる事もなく、
必ず、自分の意志に基づき、どこかでちゃんと"転換点"を見極められるようになっている。
例え、言葉にならない不確実に対する不安が、止めどなく無秩序に絡まりあっていくようであったとしても、
例え、どんなに自信や実感を伴いずらい、難しいものが、そこにあったとしても、
巡り巡った、色々な状況、心の動き、様々なものが重なり因となり、どうそこに至るのかまで含めた、かけがえない"ありのまま"の自分の心髄は、
今はまだ、深〜い所で、その形にならない大切な思いをたっぷりと凝縮させて、
いずれ、どこからともなくキラリと滴り落ちる、
そんな繊細なタイミングを、今でもずっと、静かに待ち続けているのだ。
"さて!!"
本当は分かったような、分からないような!?
でもこれが今回一番の、隠し秘めたる思いが詰まった部分!
それを次の動きを呼び込む、
気づきとして、
きっかけとして、
転換点として、
最後の最後は、やっぱり誤魔化さず、そして無理に当て嵌める事なく、
迫る中での、そこに備わるものや、湧いてくるものを、素直に滲み出るままに受けとってみよう。
鼻から大きく息を吸い込んで、
そして、背骨一つ一つに隙間を作るように。
執われている捻りは、自然と復元し、
軸を圧迫する力は解放され、
全身隅々に向かって、生命の鼓動が瑞々しく伝達していく。
・・形?響き?
何となくそこにはあるような気配・・。
・・a?u?m?
その僅かな気配が、更にまた別の気配を纏っている・・。
そろそろかな?
まだまだかな?
・・・。
"ドンドン!!"
"ドンドン!!"
時には、激しく打ち付ける太鼓のように
、
"ゴ〜ン・・"
"ゴ〜ン・・"
あるいは、遠くの方から聞こえる、厳かなる鐘の音のように、
それは、その時、その場所、その状況、人によっても、聞こえ方は千差万別。
残って拡がる余韻は、
近くも遠くも、
見上げる上も、俯く下も、
また、無秩序で、乱雑にかけ離れてるような、あれも、これも、どれも、それもを、
まるで、予め決まった場所へと、そのまま規則的に配置していくかのように、
最もシンプル、かつ根拠に満ちた、ありのままの本質として、いつでもその場の中に、優しく収めていってくれるのだ。
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