春情緒〜プールナ・ティタリ・アサナ(フルバタフライ)〜


いよいよ本格的な春の季節に入り、季節の花も「今が旬である!!」と叫ぶかのように堂々と咲き誇る。

春の花と言えば、やはり桜の花。
ピークは過ぎつつあるが、薄いピンクの花に、葉っぱの濃いめの緑が少しアクセント。

上に咲く花、そして下には散った花、出会うと同時にそこに別れを感じ、美しさと儚さのコントラストは私達の情緒をいやでも刺激する。
桜の花の凄い所は、どんなに落ち込む事があって下を向いていたとしても、「あっ、桜が咲いてる」と思ったその瞬間には、顔を上げ、上を見上げ、美しさを感じるその短い時間だけでも気持ちが自然と和らいでくること。

何の理由も何の打算もない、綺麗なものを見て「綺麗」と感じるその純粋な感情に、エゴや欲で濁った心の汚れも浄化されていく。 

そんな感情揺さぶる、春という季節は、アーサナをしていてもイメージの世界はどんどんと広がっていく。

例えばパワンムクタアーサナシリーズのプールナティタリアサナ。
私もレッスンの時には必ずのように行う、別名フルバタフライという股関節を動かすアーサナだ。

このアーサナ、バタフライという名がつく通り、行う時にはいつも、蝶々がお花の周りを舞う姿が頭に浮かんでくる。

例えば今の時期なら、お花は春を彩る鮮やかな黄色い菜の花畑。春の蝶々は少し活動的で、優雅というより元気に飛び回っている。

姿勢を整え、一息ついて瞼を閉じたら、頭の中で自分は一羽の蝶となる。

ステージ①では、まずは菜の花に止まり、少しお休みするようなイメージで、最初はゆっくり小さな動きでスタートし、股関節周りに意識を集中し、動きに慣れたら次第と羽を広げて、菜の花の周りを自由に飛び回るような開放的なイメージで行なっていく。 

ステージ②では、呼吸は自然な呼吸で、パタパタ舞うようにリズムも軽やかだ。

今の時期なら、どこか公園の芝生のような所て、春の暖かな日差しを受けながら、土の匂い、風の匂いを感じながら行ってみるのもいいだろう。積極的に外に繰り出して、少し大袈裟位にイメージを膨らませ、頭の中に広大なお花畑を描いてみよう。

この世の悲観を全て除いた先に生まれたような、その美しい花園は、自由な想像から生まれた、まさに自分にとっての"春の楽園"である。

自分で行う時はもちろん回数にも制限はない。一羽の蝶となり、自由に羽を広げて思う存分その楽園を堪能しよう。

(補足)
「プールナティタリアサナ(フルバタフライ)」
長座の基本姿勢から膝を山型に立て、そのまま膝を外側に倒し、足裏を合わせて可能な範囲で自分の体の方に引き寄せた所からスタートする。

ステージ①では、
両手は足の甲を優しく包み、吐く息で膝を床に押し下げ、吸う息で、膝を体の方に引き寄せる。

ステージ②は、
両手を膝に添え、自然な呼吸を続けたまま、手を使いゆっくり膝を床に押し下げ、そのまま力を抜き自然と膝を跳ね返らせる。

最初はどちらも、20〜30回行うのが目安になる。姿勢を保てる範囲で、力を抜いてリラックスして行ってみよう。

動き自体は激しくないが、数を重ねる毎に、股関節の詰まりが少しずつ解消されていくのを感じられるはずだ。

YOGA INCLUSIVE

大地と共に、力強く。 見上げた空の如く、鮮やかで美しく。 たった一つの我なる"泉樹の花" その実は、今ここに成る。 全ては認め、愛され、 そして受容されながら。

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